愛犬が白内障になったらどうすべきか
愛犬の目が白くなってしまったので病院に行ったところ、まだ老犬でもないのに白内障と診断されてしまった。
いったい治す方法は無いのだろうか?
進行すると失明の危険も。完治を目指すには手術しか無い
白内障とは、なんらかの原因で目の中の水晶体が混濁(こんだく)した状態をいう。
進行すると視覚障害となる。
老犬だけの病気でなく、子犬のうちに発症することもあるのも特徴だ
白内障の原因
白内障の原因は、遺伝・加齢などさまざまだ。
白内障は先天性と後天性に大きく分類できる。
1才以下で発症した場合先天白内障、1~6才の場合は若年白内障、6才以上なら加齢白内障となる。
後天性の白内障の場合、原因は加齢や糖尿病、低カルシウム血症、ぶどう膜炎など、他の病気が引き金となり発症する場合や、水晶体嚢(すいしょうたいのう)の断裂や放射線治療の合併症などが挙げられる。
さらに発生後の進行状況により、
2混濁が進行し、水晶体の膨化が始まる“未熟”
3水晶体全体が混濁し、固くなり視覚を喪失する“成熟”
4水晶体の融解が始まる“過熱”
の4段階にわけられる。
飼い主が見て“白く濁っている”とわかるのは2の未熟期と考えられる。
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手術や薬代など、費用はトータルで約100万円
白内障は内科的に治癒させるのは不可能とされている。
残念ながら、治すには外科手術しかないのだ。
しかし、どの子もみな手術が受けられるわけではない。
緑内障や網膜剥離などの合併症を発症していないか、今後のリスクの判断が必要になる。
進行するほど合併症の確率が上がり、手術の成功率が下がるため、なるべく早く専門医の指導のもと、手術の検討をすべきだ。
治療費の目安は、手術・薬代・入院費などを含み100万円前後。
この金額が高いか安いかは、個人によって異なるだろう。
しかし、即断できない金額なのも事実だ。
愛犬との今後の暮らし方を考えた上で、慎重に検討するべきだ。
状態によっては合併症などが原因の場合は点眼薬を一生継続することも考えられるため、その後の出費も覚悟する必要がある。
加齢の場合はリスクを考慮して進行を遅らせるサプリメントを処方することもある。
手術しない、という選択肢も現実的に考えられる。
その場合は赤ちゃん用のごっつん防止シートなどを壁などに貼るなどして、愛犬の目が見えなくなったときに備えて暮らしやすいように環境を整えてあげる必要があるだろう。
いずれにせよ、白内障の治療は的確に判断し、早期に治療方針を決めることが大事だ。
また、目が白い=白内障とは限らず、別の病気の可能性もあるので気になったら早めに病院に行こう。
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