昭和天皇がハマっていた謎のゲーム「クロックノール」
宮内庁が2014年9月9日、昭和天皇の生涯を詳細に記録した「昭和天皇実録」を公開した。
実録では昭和天皇の幼少期の遊びについても詳細に記されており、百人一首、木登り、椅子取りなどが挙げられている。
しかし、昭和天皇が学習院初等科入学前後に大変熱心に遊んでいたという「クロックノール」という遊びが何のことだか分からないという。
実録内で少なくとも4回登場する「クロックノール」という謎の遊び。
どのような遊びなのか、四半世紀かけて実録を作り上げた宮内庁でも「正体が不明」としており、今回の公開で謎が解明されればとしている。
宮内庁は「当時大変熱心にされていた遊びだった。その事実を記した」と説明。なお、弟である秩父宮も同様の遊びをしていたという。
クロックノールの正体は「クロキノール」か
クロックノールの正体について調べてみたところ、昭和の初め頃と30~40年頃に流行ったとされているひとつのボードゲームが存在したようだ。
その正体はカナダ発のボードゲーム「クロキノール(Crokinole)」。
指で駒をはじくカーリングのようなゲームで、テクニックより戦略性が重視され、それほど修練しなくても初心者が気軽にゲームに入ることができそうだ。
「クロッキノール」という言葉は、ピンを刺すことを意味するようで、このゲーム盤にもピンが刺さっており、盤上の障害物の役割をしている。
日本でのクロキノールは、プレイ人口が少なく、スタンダードルールも大会が開かれるといったこともない。
なお、日本ではクロキノールと呼ばれずに「闘球盤」(トウキュウバン)と呼ばれていて、さらにそれがなまり「トウキバン」と呼ばれ流通していたことがあるようだ。
昭和天皇が「クロックノール」と呼んでいたのは、「クロキノール」が現地では「クロック」と呼ばれていたことからそのような名称で遊んでいたのではないかと考えられる。
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クロキノールのルール
クロキノールの基本ルールは、盤の外側から駒を弾き、その際に盤上にある敵の駒に当てつつ、自分の駒をなるべく盤の中央にキープさせて得点を稼ぐというものだ。ルール自体はカーリングによく似ている。
交互に駒を盤の外から弾き合い、決められた数の駒を全て弾き終わったあと、盤面に残った駒がある場所によって得点を加算していき、勝敗を決める。
盤の外から自分の駒を弾く際、敵の駒に当てられない場合は得点を得ることはできず、さらにミスした自分の駒は盤面に残すことはできない。
弾いて当てる駒がないゲームの最初は、盤の中心にある15点ゾーンに自分の駒を狙って入れる。15点ゾーンに入れられず、外側のゾーンに入ってしまった場合は、自分の駒は得点にならず、さらに駒を取り除かなければならない。
盤の中心は少しくぼんでおり、この部分に自分の駒が入ると20点を獲得できる。盤の中心に入った駒は、取り除かれる。
やってみると、これが実に単純で楽しい。お酒を飲みながら大人でも楽しめそうだ。
なお、クロキノールはiPhoneアプリでも遊ぶことができるので、気になる人はダウンロードしてみよう。
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