
“MLB最高のクローザー”はオフも多忙だ。
2013年12月14日、ボストン・レッドソックスの上原浩治(38)は、福島県南相馬市で開催された野球教室で、野球少年たちにキャッチボールの指導をしていた。
「野球選手はもっと被災地に行くべきだと思う」と語る上原選手。
「相手の胸に向けて投げる。相手を思いやるようにね」
「相手を思いやる」――ここに上原という投手の真髄がある。
球団新記録を打ち立てた2013年
2013年は上原にとって特別な年になった。
シーズンの途中から抑えに転向し、計73試合に登板。
27試合連続無失点、37人連続アウトという球団新記録を打ち立てた。
ア・リーグ優勝決定シリーズではMVPを獲得、ワールドシリーズでは胴上げ投手にも輝いた。
この活躍を可能にしたのは、対戦相手を徹底的に分析し、対応する上原の能力の高さだ。
メジャー担当記者「アメリカで生き抜いていくために考えぬいている」
メジャーの担当記者は上原投手の姿勢について、
と評価。
さらにレッドソックスでは、激しくハイタッチをするパフォーマンスも取り入れるなど、アメリカで生き抜いていくために自分をどう変えなければいけないか、考え抜いているという。
また、シーズン当初は、中継ぎの一人だったが、抑えとして圧倒的な成績を残した上原に対し、チームも扱いを一変させたという。
2014年の年俸は500万ドル(約5億円)!
海外の野球ニュースサイトであるFullcountによると、2013年のシーズン年俸は425万ドル。
2014年来季の年俸はオプション自動行使で500万ドルとされている。
オプション行使の条件は55試合登板で425万ドル、さらに35試合交代完了で500万ドルだ。
なお、仮に来シーズンも今シーズン並に活躍したとしても、年齢(開幕直後に40歳になる)の影響があるため、2015年の年俸は多くても500~600万ドルくらいだと予想されている。
レッドソックスで上原を支える日本人スタッフ
レッドソックスはトレーナーなど日本人スタッフの数も多く、万全のバックアップ態勢を敷いているのが上原選手に対してプラスに働いている。
チームはオフにカージナルスからエドワード・ムヒカ(29)を獲得したが、ファレル監督は『抑えは上原に任せる』と明言。
上原選手は大事なポジションを任されたほうが気持ちが乗るタイプ。
抑え固定でセーブ王のタイトルも見えてくるだろう。
2014年に向けて、敵チームは上原を徹底的に研究してくるだろうが、上原はさらに球種を増やし、投球パターンも変えてその上をいくのだ。
「今世紀最高のクローザー」がボストンを熱狂させるに違いない。
上原浩治最高の瞬間、Wシリーズ優勝決定の13球 カージナルスとの最終戦
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