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歩きスマホ事故を防ぐ! 人とぶつかることが無くなる5つのテクニックとは?

歩きスマホ事故を防ぐ! 人とぶつかることが無くなる5つのテクニックとは?

携帯電話やスマホ(スマートフォン)を歩きながら、自転車に乗りながら操作する「歩きスマホ」「自転車スマホ」が大事故を誘発するケースが続出している。

東京消防庁の調べでは、ケータイやスマホの使用中に事故に遭い、救急搬送された負傷者が、2010年には23人だったものの、2011年には29人、2012年には34人に増加。2013年は1~9月で分かっているだけで24人がすでに救急搬送されている。

統計を取り始めた2010年度から2013年9月までの負傷者は100人を超えているのだ。

当事者たちには、マナー違反という意識が薄いのが現状。東京消防庁に、緊急搬送に至った歩きスマホと自転車スマホの事故実例を聞いた。

  • ビルの出入口でケータイを見ながら歩行、ガラス窓があることに気づかず頭部を打撲し受傷(36歳男性)
  • ケータイでメールをしながら自転車を運転。停車中の乗用車後部に追突して自転車から転落(26歳男性)
  • ケータイを見ながら、階段を降りている際に足を踏み外して転倒し、左足を受傷。(59歳女性)
  • 駅の下りエスカレーターを歩きスマホをしながら駆け足で下りた際に、下から約20段のところから転げ落ちて重傷。(58歳男性)

ついに「歩きスマホ」で死亡事故も発生!

JR西日本が構内に掲示している歩きスマホ防止広告。
JR西日本が構内に掲示している歩きスマホ防止広告。

東京都板橋区の東武東上線大山駅の踏切に、ケータイを操作しながら歩いていた無職の男性(47歳)が進入。快速急行電車にはねられ命を落としてしまった。

ほかにもスマホをいじりながら自転車に乗り、歩行者や自転車と接触し怪我をさせるケースが報告されているのだ。

お年寄りの歩きスマホが大事故になってしまう理由

スマホやケータイの使用実態を調査している筑波大学の教授(バリアフリー論)によれば、お年寄り、妊婦、小さい子供の被害が多くなっているのだという。

特にお年寄りは、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)である場合が多く、軽い衝突事故でも骨折事故になりやすいのだという。

大きな骨折であれば、長期入院が必要になる。認知症にもかかりやすい状態になり、寿命も短くなってしまう。歩きスマホで人生を棒に振ってしまう可能性もあるのだ。

教授の調査(2007年)によれば、70歳以上の高齢者が衝突、あるいは衝突しそうになった相手は、47%がケータイ使用者だったという。

幼児を連れた母親におなじ質問をぶつけると、42%がケータイ使用者と「実際にぶつかった」と答えたのだとか。

スマホ歩きで子どもが転げ落ちて大事故に繋がる可能性も

よちよち歩きの子どもを連れた母親が階段で衝突され、子どもが転げ落ちるという事例もあるという。

身体が小さく、少しの衝撃で遠くまで飛ばされ、大事故に発展する。非常に危険だ。

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スマホ保有率の急増が「歩きスマホ」に拍車をかける

さらに懸念されているのはスマホ保有率の急増だ。

内閣府の調査によると、2010年から12年度比で、「0%→8%」、中学生「5%→25%」高校生「7%→56%」と軒並みアップしている。

歩きスマホ、自転車スマホで我が子が加害者になれば、高額な賠償請求が降りかかる恐れもあるという。

ドコモが新宿駅構内に設置した歩きスマホ防止の広告。 階段に貼ることで注意喚起している。
ドコモが新宿駅構内に設置した歩きスマホ防止の広告。
階段に貼ることで注意喚起している。

保険会社広報「自転車スマホで被害者に後遺障害が残れば、死亡事故以上の請求も」

エース損害保険の広報担当者によれば、近年自転車を運転しながらスマホを操作する「自転車スマホ」で事故を起こす高校生や大学生が増えているのだという。

ケータイ画面を凝視した状態で事故を起こせば“前方不注意”と判断され、大きな過失が問われることもあるという。

自転車は自動車と大差なく殺傷力を持っており、高齢の歩行者にぶつかり、大腿骨の骨折や骨盤骨の骨折、頭部外傷に至るケースも多く見られるという。

被害者に後遺障害が残り、寝たきり状態になれば死亡事故とほとんど変わらない賠償金、場合によっては、それ以上の請求も実際にあるのだ。

ドコモが追加する『歩きスマホ防止機能』とは?

子どもが歩きスマホの被害者や加害者になるケースを受けて、ドコモは2013年の12月5日、一部の機種に『歩きスマホ防止機能』を追加すると発表した。

歩行中にスマートフォンを使うと警告画面を出し、その間スマートフォンが操作できなくなる機能だ。
歩行中にスマートフォンを使うと警告画面を出し、その間スマートフォンが操作できなくなる機能だ。

これは『あんしんモード』という子供向けアプリの機能で、歩きながら画面を見ると警告画面が表示されて操作できなくなるというものだ。

これは保護者が設定し、解除にはパスワードが必要となっている。

大阪府摂津市の『歩きスマホアカン隊』などユニークな試みも

大阪府摂津市では、歩きスマホの危険性の周知に努めている。

市内を走るゴミ収集車は26台と道路交通課の公用車2台、計28台のスピーカーから呼びかけの録音テープを朝と昼の時間帯に流し続けているのだ。

街中には「こちらは摂津市スマホアカン隊です。みなさん、歩きながらの携帯電話の使用は大変危険です。マナーを守り、歩きながら携帯電話を使用するのはやめましょう」という声が響くのだ。

東京都千代田区では区職員が「歩きスマホ防止カード」を配る活動も

東京都千代田区も積極的に歩きスマホ対策に取り組んでいる自治体のひとつだ。

区内に住んでいる人数は5万人だが、昼間の人口は80万人。鉄道や地下鉄の数もずば抜けている。この問題を無視できないと判断したのだという。

区職員が駅に立ち、「歩きスマホは危険です」という名刺サイズのカードを配る活動も行っている。

危険な事故が報じられ、マナー向上のポスターが数多く貼られても、歩きスマホ、自転車スマホは無くならない。

どうしても移動中に使う場合は、“こうやって使いましょう”というスマホマナー5ヶ条というものがあるので最後にご紹介しよう。

スマホマナー5ヶ条

  1. 使う時は道の端に寄り、立ち止まってから
  2. 階段では使わない
  3. 電車を降りる時は見ない
  4. 横断歩道では使わない
  5. 見るときはイヤホンを外す

今は電車内で通話をすれば、みんな冷たい視線を送るが、車内のケータイ使用に罰金があるわけでは無い。罰金や罰則がなくても日本人はマナー、モラルに則して行動をコントロールできるのだ。

これから人が増える時期になる。スマホで人生を棒に振ることがないよう、ひとりひとりが注意することが大事だ。

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