PS4本体の価格は39,980円(税込41,979円)、発売日は2014年2月22日!
ゲーム機に取り付けられたカメラを通してディスプレイ画面中に登場した自分が、ゲームキャラクターに直接ふれることができる―。
簡単な操作でFacebook上にプレイ画面をアップロードして、Ustreamで生放送―。
今まで体験したことのない機能の数々を詰め込んだ「プレイステーション4」(PS4)の発売日が迫っている。
PS4は、SCEのみならずソニーグループ全体の今後を左右する注目の新機種だ。
2013年11月、日本に先んじて発売された欧米では、2週間で210万台超を売り上げるという完璧な滑り出し。
オーストリアでは発売日に販売店の入り口が壊れるほど客が詰めかけたという。
「家庭用ゲーム機不毛の地」と言われる韓国でも2013年12月半ばの発売以来、店舗での品薄状態が続いている。
国内のプレイステーション事業を統括するSCEのジャパンアジアプレジデント・河野弘氏(51)によると、好調の要因の一つは価格(3万9980円、399ドル)なのだとか。
今回は『いくらならユーザーの方が満足してくれるか』と発想し、価格に合わせてコストを減らすため、大変な努力をしたという。
しかし、海外で好調なスタートを切っても、河野氏の表情は引き締まったままだ。
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日本市場での発売だけが遅れた理由
日本市場での売れ行きについては「発売時期の遅れ」という懸念材料がある。
河野氏によれば、
という。
欧米発売から約3カ月の延期というのは、苦渋の決定だったという。
この決定には、プレイステーション3発売時に魅力的なタイトルが揃っておらず売り上げが伸びなかったという「失敗」が大きく影響していた。
この苦渋の決断は、3カ月に一度ほどの割合で開かれる北米担当、欧州担当、アジア・日本担当(河野氏)をはじめとした各部門のトップが集う「トップ会議」で決定されたのだという。
『日本市場の軽視』コメントを毎朝チェック
発売時期を公表して以降、SCEのインターネット掲示板には、ユーザーから「ソニーは日本を軽視している」といった書き込みが頻繁にされるようになっていた。
河野氏は毎朝出社するとすぐ、コメントを逐一チェックしているという。
SCEは、2011年末にポータブル機プレイステーションヴィータ(PSVita)を発売。
1年目こそ売れ行きは好調だったが、2013年第二四半期でのポータブル機全体の通年売り上げ(見通し)は一気に前年比で200万台減の500万台ほどにまで落ち込んでしまった。
ソニーの平井一夫社長も2013年には、「競争環境は非常に厳しい」と苦境を認めるに至っている。
ソニーグループは2013年、米ファンド『サード・ポイント』にエレクトロニクス部門の収益の低さを指摘され、エンターテインメント部門の独立を提案された。
グループ全体の収益力が、今ほど厳しく問われているときはないといえるだろう。
PS4の「最難関」日本市場
PS4の機能について、ITジャーナリスト・新清士氏によれば、SNSにアップされたプレイ画面は、言うなれば口コミ。非常に強力な広告効果を持つとのこと。
また、ITジャーナリスト・西田宗千佳(むねちか)氏によると、PS3に比べてグラフィックが圧倒的に美しい。これまでブロック単位で表現していたものを粒子まで表現することができるという意見が。
『トゥームレイダー』のPS4版とPS3版の比較
主人公ララ・クロフトや景色の描写がもはや段違いのレベルで表現されているのがお分かりいただけるだろう。
ほかにも、PSVitaと連動することで、PS4本体から離れて屋外などでリモートプレイできる機能がある。
もう凄い綺麗! pic.twitter.com/duKNdqpu74
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) 2014, 1月 15
ただ、同時に西田氏は欧米同様のヒットが出るか…という点には疑問だという。
日本ではテレビゲームは大人がおカネをかける趣味として確立していないため、マニアックなユーザーは少ないからだという。
市場が頭打ちになっている現状では、よほど魅力的な機体でない限り欧米のような大ヒットというのは考えにくいかもしれないのだ。
大ヒットを記録した初代プレイステーション、プレイステーション2、スペックを求めた結果、価格設定を誤り、販売台数がPS2の約半分となる8000万台にとどまったPS3。
日本のユーザーはPS4にどういう評価を下すのか。
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