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消費税8%の影響・GW後にリーマンショック以上の大不況が発生する理由

消費税8%の影響・GW後にリーマンショック以上の大不況が発生する理由

8%増税後に忍び寄る「リーマンショック以上の悲劇的な事態」とは
2014年4月6日、消費税8%増税後、最初の日曜日を迎えた。

都内の百貨店は地下の食品売り場を除いて閑散とした印象だ。

とくに高額商品の時計や宝飾品などのフロアには明らかに活気がない。

家具売り場では初老の男性店員が手持ち無沙汰な様子でポツンとイスに腰かけているなど、百貨店ではウソのように買い物客が少なくなったように思われる。

高島屋は前年同月比でマイナス25%

高島屋の広報担当者によると、国内の18店舗で、2014年4月7日までの売り上げは前年2013年同月比でマイナス25%だという。

とくに、高額な特選衣料雑貨、宝飾品の二つは、全体よりもマイナス幅が大きくなって3割ほど減っているそうだ。

高島屋「4月から使える1000円のクーポン券を72万枚配布」

高島屋担当者によると、消費増税で売り上げが落ち込むのを防ぐため、2014年4月から使える1000円のクーポン券を72万枚配布しているという。来店のキッカケになればいいとの希望を込めている。

安倍総理が増税後、三越日本橋本店で買い物

2014年4月5日、安倍晋三総理は「消費増税を実感するため」に、紫のセーターにシャツという服装で日本橋の三越本店を訪れお買い物。しいたけの佃煮や書籍などに3万9955円を支払っている。

安倍総理は「消費税が高くなったという実感があった」と語ったが、自分が強行した増税という決断が消費を冷え込ませているということは自覚していただろうか。

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2014年4月現在・有名店の消費税8%の影響は

増税による消費減退の痛みは様々な企業を襲う。

三越伊勢丹

三越伊勢丹・広報によると、4月に入ってから4月5日までの売り上げは前年比で、伊勢丹新宿本店では1割強の減少、日本橋三越本店では2割強の減少だという。

ビックカメラ

ビックカメラ広報・ⅠR室によると、4月第1週の売り上げは1~2割ほどの減少。テレビの需要が伸びる、6月のワールドカップなど大きなイベントが頼みの綱だそうだ。

トヨタ系列の販売店

トヨタ系列の販売店店長によると、2014年4月5~6日の来客数は通常の土日より1~2割減ったと実感しているという。受注台数も前年比で減っているという。

紳士服・青山

もちろん増税の影響は洋服にも。紳士服を扱う青山商事も、数字は上げられないとしたものの、2014年3月の駆け込み需要の反動は多少出ているそうだ。

増税の影響を測る重要な指標「住宅」

増税による大幅な売り上げ減を占うのに参考となる指標として、2013年秋以降の住宅の受注量がある。

住宅は引き渡しの時点での消費税率が適用されるため、完成までの期間を考えると、おおむね2013年9月頃までに注文した住宅には消費税5%が、それ以降は同8%がかかる。

つまり、住宅の売れ行きが、その他の業界の今後の売り上げを先取りしている可能性が高い。

大和ハウス・積水ハウス

大和ハウス広報担当者によると、2013年11月以降は消費税の影響で受注が落ちているという。2014年1月には前年比でマイナス7%、2月はマイナス10%。

積水ハウスは2013年12月から前年比72%→75%→68%と推移。引渡し時に消費税8%が確定している2013年秋以降の受注については、大きな影響があるようだ。

森永卓郎氏「消費が落ち込むのは当然」

住宅の販売数に示された不吉な未来から、経済評論家の森永卓郎氏は分析する。

増税で消費が落ち込むのは当然で、消費税には非課税品目があるので3%の増税は物価を一気に2.5%ほど押し上げるという。

さらに2014年5月からは電気料金が上がり、便乗値上げもある。少なく見積もっても消費税以外で1.5%は上がる。合計で4%の物価上昇になるという。

小宮一慶氏「物価上昇に給与の伸びが追いつかなければ大不況」

1981年以来、33年ぶりとなる物価上昇の伸び率。

経済評論家の小宮一慶氏によると、物価の上昇に追いつくだけの給与の伸びがなければ再び大不況がくるという。

2014年6月初めには4月の給与がどれほどだったかが明らかになり、そこが分かれ目になる。最悪の局面が訪れるかもしれないという。

GWが終わるころ大不況がくるかもしれない理由

それでは、給与の伸びは物価上昇に追いつくのだろうか。

前出・森永氏は給与の伸びに対してかなり悲観的だ。

現在、史上最高益を出しているトヨタでもベースアップの率は0.7%。賃金上昇率0.5%で物価上昇が4%なら、実質賃金は3.5%下がる計算になる。

リーマンショックのときでも実質賃金は3.4%減だというから、リーマンショック以上の悲劇的な事態が迫っているといえるのだ。

3%→5%で発生した金融パニック大不況の引き金がまた引かれる

1997年に消費税が3%から5%に上がったときも、景気に大きな悪影響を及ぼし、山一證券、北海道拓殖銀行の破綻など金融パニックを伴う大不況の引き金が引かれた。

政府は日銀の大規模緩和などで「今回はそうはならない」と主張しているが、本当に大丈夫なのかはまだ分からない。

増税後にゴールデンウィークが終わり、ボーナス商戦を迎える2014年5月、「アベノミクス不況」がいよいよ顕在化し、大パニックになる可能性はゼロではないのだ。

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