苦難を乗り越え夢を叶えたヒロインを描く!
「赤毛のアン」の翻訳者である村岡花子の激動の半生を吉高由里子の主演で描く朝ドラ「花子とアン」(NHK総合)が2014年3月31日スタートする。※よく間違われるが「アンと花子」では無い。
ヒロインを演じる吉高由里子は、小説「赤毛のアン」の翻訳者・村岡花子役だ。
「私は朝ドラに合わないだろうと思っていたのに、試写を見たらちゃんと朝ドラのヒロインとして成立していて。そう見せてくれるスタッフの技術は素晴らしいと思った。(笑)」
実在した人物を演じるのは今回が初めてだという吉高由里子。著書だけでなく、村岡花子自身のファンもいるのでヘラヘラしていられないと意気込みもバッチリだ。
先に子役がいて、自分が演じるという環境も初だそう。
子役の山田望叶と吉高由里子は同じ左利きで、右に持ち直して芝居をしているので、吉高は山田の動きを意識しながら演じたという。左利きから離れるのは初めてでこれが大変なのだそうだ。
甲州弁などの方言指導だけではなく、右利きのための所作指導も受けたという吉高。
「雑巾など、ちょっと何かを持つだけで全部逆なので、先生に徹底的に指導してもらいました。他にもペンの持ち方を指導する書道の先生がいらしたり…。しかも撮影前だけでなく、現場にもずっといらっしゃるんです。さすがNHKさんはしっかりしてるな~と思いました。(笑)」
山梨の貧しい小作農家に生まれた安東はな(村岡花子)こと“はな”。
夢追い人である父親の勧めで東京のミッション系女学校に入学し、そこで英米文学と運命的な出会いを果たし、翻訳家としての道を歩んでいくことになるのだ。
「英語のレッスンもクランクイン前から受けていました。でも、どうやってベロ(舌)を動かせばいいの?というセリフもあるんですよ!ThisやThatはもともとかなりベロを出して言わないといけないので意識しすぎて、他のセリフでもベロが出てたり…。老犬のようにベロが出っぱなしになっているということもありました(笑)。でも、英語の発音ばかり気にしていると、セリフが飛んだり、全然違う表情になってしまうので、先生がOKを出してくれたら、ようやくOKと。」
現場には先生がたくさんいて、頭を下げてばかりだという。
花子は「逃げずに(状況や時代を)ちゃんと認めることができる女性」
方言や所作、英語など多くの役作りを経て、花子役に向かっている吉高由里子。では、肝心の花子についてはどう思っているのだろうか。
「花子さんは意志が強くて、逃げずに(状況や時代を)ちゃんと認めることができる女性なんです。いや、でも、とかは言わない。私はそっちに逃げがちなので、演じながら気持ちを正されています。また花子さんは妄想や想像をする子ですが、私も小さいころよく妄想してましたし、今でもします。そこは共通点かな?」
また、家族が支えになっている点も似ていると吉高。
「家族を誇りに思ったり、パワーをもらうところも共感できます。私も最初は連ドラのプレッシャーを感じてイヤだと思ったのですが、おばあちゃんの朝15分の楽しみができたらと思ったらいい機会に恵まれたなと思って。仕事を通じて、家族の顔が浮かんだのは初めてでした」
さらにドラマの中の家族も吉高由里子の大きな支えになっているという。
「撮影が進むごとにおかあ(室井滋)やおとお(伊原剛志)たち家族をどんどん好きになっているので、撮影終盤には愛がとことん重くなっているかも(笑)?
私は自分に自信がないタイプなので思ってもあまり言わないんですけど、これは絶対いい作品になると思うんです。人の気持ちが沢山詰まっていて、愛される作品になるな~と予感しています!」
プロデューサーがセリフを死守!?
「赤毛のアン」のセリフを引用
制作統括の加賀田透氏は「石橋蓮司さん演じる周造の「そうさな」という口癖は、アンの育ての親であるマシューのセリフからもらったのだという。
中園ミホが書いた脚本を山梨弁の先生が「ほうさな」に直そうとしたのをプロデューサーが死守したのだとか。
気になる一週目のストーリーを先取り!
山梨・甲府の貧しい小作農家に生まれたはな(山田望叶、のちに吉高由里子)は家の手伝いや妹の面倒に追われる日々を過ごし、学校もまともに通えないでいた。
そんな中、字も読めないはなが行商土産の絵本に夢中になっている姿を見た吉平(伊原剛志)は、はなに高等教育を受けさせるために東京のミッション系女学校に給費生として通わせることを思いつく。
だが、周造(石橋蓮司)ら周囲の人々は猛反対。その後、はなの気持ちを知ったふじ(室井滋)は周造を説得しようと試みるのだが…(第一週)
「花子とアン」は2014年3月31日(月)~9月27日(土)の全156回の放送予定。NHKでは月~土の午前8:00~8:15に放送される。吉高ほか出演者の活躍と、スタッフのこだわりにも注目のドラマだ。
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