2015年のインフルエンザ予防に緑茶カテキンが効く理由
冬も本番となり、気をつけたいのが毎年流行するインフルエンザ。
日常生活の中で簡単にできるインフルエンザ予防として、現在“緑茶”が注目されている。
無糖でカロリーゼロ、どこでも飲める緑茶が2015年のインフルエンザ予防に非常に効くという。
今回は、インフルエンザ予防策である“緑茶カテキン”の効能に迫る。
1日1~5杯緑茶を飲むとインフルエンザが40~50%減
「茶は養生の仙薬なり。延命の妙術なり」と言ったのは、鎌倉時代に『喫茶養生記』をまとめた栄西禅師。昔から茶の効用は知られていたことがわかる。
しかし、近年の詳しい研究で、緑茶に含まれる「緑茶カテキン」の多様な健康効果が明らかになっている。
「緑茶カテキン」には抗インフルエンザウイルス作用、認知症予防作用があるほか、生活習慣病やがんの予防効果も研究・報告されており、まさに今、緑茶の力があらためて注目されているのだ。
とくに、これからの季節に気になるのはインフルエンザだが、緑茶カテキンの効果はやはり絶大だ。
伊藤圏中央研究所の提坂裕子所長と静岡県立大学薬学部の山田浩教授、社会福祉法人白十字ホームの田熊規方医師の共同研究で、カテキンを含む緑茶成分のインフルエンザ予防効果が実証されたのだ。
緑茶成分を5カ月間飲んだ人とそうでない人を比較した結果、緑茶成分を飲んだ人のほうがインフルエンザの発症割合が低くなったことを発表。
さらに、山田浩教授と菊川市立総合病院治験管理室・薬剤科の松下久美氏らの研究グループは、小学生2,663人で緑茶カテキンのインフルエンザ予防効果を実験。
その結果、緑茶を6日以上飲む児童は、週に3日未満の児童と比べて、インフルエンザの発症が40%減少。また、緑茶の飲用習慣が1日1杯宋満の児童と比べて、1~2杯の児童では38%、1日3~5杯の児童では46%も減少していたという。
これらのことから、緑茶を1日1~5杯、週6日以上飲用することが、小学校児童のインフルエンザ予防に役立つ可能性が高いと言えるという。
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給食でお茶・蛇口からお茶が出てくる小中学校
実際に、小中学校でお茶による健康管理が推進されているところもある。
お茶の産地・静岡では、給食でお茶が出てくるのはごく普通のことであり、なんと蛇口からお茶が出る小中学校もあるというから驚きだ。
静岡県島田市では、子どものころからお茶に親しむ環境を整え、風邪予防などの健康管理に役立ててもらおうと、市内の小中学校6校に給茶機を導入しており、給茶機の上には「お茶をのもう!うがいをしよう!げんきになろう!」の貼り紙がある。
学校の先生によると、緑茶の効果なのか、この学校は風邪などで休む生徒が少ないような気がするという。
お茶の温度・うがいor飲用で緑茶カテキンの作用は変わらない
静岡県立大学薬学部の山田浩教授によると、緑茶をとる際、お茶の温度やうがいと飲用の違いで緑茶カテキンの効果は変わらないという。
線茶によるうがいと同様、飲用でもインフルエンザ予防に効果があることが明らかになりつつあるという。
日常で習慣的に摂取することで緑茶の効用が高まることが期待されるという。
風邪やインフルエンザ対策には、もちろんマスクや手洗いの予防策、体調管理も重要だ。
緑茶は家では茶葉、外出用にベットボトル飲料など日常生活に取り入れられるから利便性がある。
また、緑茶カテキンは時間の経過とともに減ってしまうため、ペットボトルの緑茶があれば、いつでもどこでも場所を選ばず、手軽にとることができ、予防につながる。
いつでもどこでもこまめに緑茶をとるようにすれば、2015年のインフルエンザ予防は万全なのだ。
野菜茶葉研究所の主任研究員である物部真奈美さんらの研究により、緑茶だけで飲むより、緑茶とごはんと一緒に食べたほうが血液中のカテキン濃度が上昇する傾向が見られたことが確認されたという。
緑茶カテキンのひとつであるエピガロカテキンガレートは、タンパク質のほか、でんぷんなどの多糖類と結合して、腸で吸収されやすいエピガロカテキンに変化するため、緑茶とごはんの組み合わせで緑茶カテキンの吸収性が高まるのだという。
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