ポイントは腸内環境と体温
季節の変わり目のたびに何故か毎回風邪をひいてしまう…
季節の変わり目は、激しい気温のアップダウンで、風邪をひきやすい。
風邪が流行するのは冬ばかりではない。
春はアデノウイルス、夏はエンテロウイルスなど、日本には四季折々に流行する風邪があるのだ。
あなたが季節の移り変わりにたいてい風邪をひいているのであれば、それは、免疫が弱っている証拠だ。
免疫とは、人間の体が持つ“外敵から身を守る仕組み”のこと。
免疫がうまく働かなければ、風邪などの感染症にかかりやすいだけでなく、下痢や便秘、肌トラブルが起こりやすくなったりするのだ。
逆に免疫が正常に働けば、外敵から身を守る力を高めることができる。
例えば、がんは体の中にできるが、体にとっては異物であり、外敵のようなものだ。
免疫力が高まれば、ガンの発生を抑えることにつながるのだ。
また、更年期のさまざまなトラブルを穏やかにするのにも、免疫が一役買っている。
風邪から肌荒れ、がん、更年期症状まで、免疫の守備範囲は広い。
では、免疫の働きをよくするためにはどうすればいいのだろうか。
今回は、日常生活の中で免疫を高める方法をご紹介する。
まずあなたの免疫力チェック
次のような内容に思い当たることがあったら、免疫力が弱っている可能性がある。
シーズンごとにインフルエンザにかかる
お腹を壊すことが多い
便秘がち
肌に悩みがある
疲れやすい
日々、だるさを感じている
冷え性
免疫力を高めるには
免疫の働きを整えるのに効果的なことは、実は非常に単純だ。
朝はちゃんと体を目覚めさせること。
夜は質の良い睡眠をとって体を休めること。
つまり、ごくごく当たり前のことなのだ。
お金や時間をかけなくても、免疫のためにできることはたくさんあるのだ。
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1日の流れの中で免疫の働きを良くするコツ
女性が特に気をつけるべきなのは“食”だ。
食べ物を消化・吸収・排泄するために大切な役割を担っているのは、腸だ。
腸には全身の免疫細胞の6〜7割が集まっている。
栄養バランスのよい食事を摂って腸をしっかり働かせたり、腸内環境をよくすることが、免疫にもよいのだ。
毎日お菓子や加工食品を山ほど食べていたら腸内環境はよくなるか。
もちろんNOである。
腸内環境を整えるには、生野菜やフルーツなど胃や腸の消化に負担をかけない食品や、納豆やキムチなどの発酵食品を食べることが大事だ。
腸の働きを整える乳酸菌を取るのも、免疫にとってはプラスになる。
なかでもR-1乳酸菌には免疫を高める可能性があるといわれている。
高齢者140名以上を対象とした試験で、風邪をひくリスクが約3分の1に低下したというデーターもある。(Br.J.Nutr.2010:104:998-1006[対照食品摂取者と1073R-1乳酸菌ヨーグルト摂取者の風邪罹患リスクの比較])
こうしたものを活用し、日頃から免疫を活性化するとよい。
1日の生活の中で免疫力を高める方法
朝
体を内から温めてエンジンをかける
夜の睡眠中は、体温が下がるとともにだんだん眠りが浅くなる。
そして、体温が下がりきったところで目が覚める。
就寝時に比べて、起きた直後は体温が約1℃も下がっているのだ。
そこで朝は、冷えた体を“内から”温めることが肝心だ。
体温を上げると、糖尿病などの生活習慣病予防にもなり、腸の働きをよくすることにもつながるのだ。
体温を上げるために、もっともオススメなのは、湯呑み半分程度の白湯(さゆ)。
朝は胃腸の働きがもっとも低下しているため、コーヒーや紅茶、緑茶ではなく、最も刺激の少ない白湯がベストだ。
温度は体温より高い36.5℃以上ならOK。
3口ほどで無理なく飲める量の白湯を飲む習慣をつけよう。
その後に朝食を取ることで、体にエンジンがかかり、免疫のスイッチを入れることができるのだ。
昼
ランチとおやつで栄養バランスを調整する
免疫をうまく働かせるには栄養バランスの良い食事が不可欠だ。
しかし、朝食・夕食のときは、食事の支度で大忙しという女性も多い。
そこで、時間に余裕のあるランチとおやつを使って栄養補給するのがオススメだ。
特に意識して補給すべきなのはたんぱく質。
また、乳酸菌などを含む発酵食品もおすすめだ。
日本人に不足しがちな栄養素の1つがたんぱく質。
また、乳酸菌など体によい微生物を含む発酵食品は、お腹の調子を整える作用があり、免疫にもプラスになるので、積極的に摂っていきたい。
たんぱく質は肉や魚のほかにも、納豆などの豆腐・卵・牛乳などの乳製品に多く含まれている。
発酵食品ならば漬物・甘酒・ヨーグルトやチーズなどの乳製品。
こうしたものを1品プラスするだけで免疫にいい食事の完成だ。
晩
質のいい眠りが免疫ホルモンをつくる
睡眠は“量より質”だ。
長時間眠るより、少し物音がしても目覚めないくらいの深い眠りができているかが重要だ。
この深い眠りを「ノンレム睡眠」という。
私たちの体には“免疫ホルモン”と呼ばれる副腎皮質ホルモンが存在し、このホルモンはノンレム睡眠中に分泌されることがわかっている。
そのため、しっかりと深く眠ることで免疫力が回復し、維持することができるのだ。
寝付きを良くするには、入浴して体をしっかり温めること。
その後に体温が徐々に下がるとともに眠りにつきやすくなるのだ。
42℃のお湯に5分つかれば充分。
43℃以上のお湯や長湯はエネルギーを消費するため体がだるくなる。
体温は1時間ほどで下がってしまうため、入浴後1時間以内に布団に入るのがおすすめだ。
スマホの画面の光を見ると、一瞬で脳が飛び起きて臨戦耐性になるので、意味がなくなってしまう。
深い眠りを得るためには、お風呂に入り、体温をゆっくり下げながら、リラックスした状態で床につくのが大事なのだ。
まとめ
いかがだっただろうか。
免疫力を高める―といっても、別に裏技があるわけではない。
そんなことはわかってるよ!という人に言いたいが、毎日きちんと睡眠を取れている自信があるだろうか?
自分の体の負担を減らし、体が自分を回復できるような状態を作ること。
それが免疫力を高める鍵なのだ。
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