サッカー中継を10倍楽しむ!「サッカー用語」を知れ!!
いよいよはじまる2014年ブラジルワールドカップ。サッカーファンでならずとも、ワールドカップの時期だけは日本国民の多くがサッカーマニアになってしまうほどの国際的なお祭りだ。
しかし、にわかサッカーファンにとっては、解説者やアナウンサーが口にするフレーズが意味不明で困ってしまうこともしばしば。
今回は、サッカー中継で解説者やアナウンサーがよく言うフレーズを解説した。
これさえ見れば、サッカーを全く知らない人でも、皆で観戦しているときに「いまのアーリークロスキレイに入ったなぁ~」と言ってサッカーファンを装うことも可能だ。それではどうぞ。
サイドバックが「オーバーラップ」しましたね!!
ボールを保持している味方の選手を追い越して前方スペースに走る動きを指して「オーバーラップ」という。この動きによって相手のディフェンダーを引きつけたり、自分がボールをもらうことで、さまざまな攻撃パターンが生まれるのだ。
日本チームの「フォーメーション」を見てみましょう!
フォーメーションとは、システム、陣形のことをいう。一般的に、ディフェンダー(DF)ミッドフィールダー(MF)、フォワード(FW)の順でそこに配される人数(4-2-3-1、4-3-3)などで呼ぶ。
ピンポイントで「アーリークロス」が入りました!!
守備側の選手が自陣に戻る前に、早めにゴール前にパスを入れること。クロスは、センタリングと同じ意味。「早めのクロス」ともいう。ゴールキーパーとディフェンダーの間のスペースにアーリークロスを入れ、それに味方の選手が飛び込んで合わせることができれば、得点になりやすいプレー。ベッカムが得意とした。
2011年に「凄すぎる」と話題になったベッカムのアーリークロス
「ラインを高く」保っています
ディフェンダーが自陣のゴールからなるべく遠い地点でラインを作ることをいう。こうすることで相手はオフサイドになるのを避けるため、ゴールに近づくことができない。ただし、ディフェンスラインの裏にスペースができるため、リスクが伴う。
[ad#ad-1]
ここは「縦に速い攻撃」がほしいところです
ボールを横パスでつなぐのではなく、なるべく縦にパスを入れて速く相手ゴールに近づく戦法。相手の守備陣形が整う前に攻めれば、得点の可能性が高まる。
ここはセーフティに「クリア」したい
攻め込まれているときに、相手の攻撃をいったん断ち切るため、ボールを前方やサイドに大きく蹴り出すこと。しかしながらクリアミスは失点につながりやすい点もある。
「マークの受け渡し」ができていません!
攻撃されたとき、守備側の選手は相手選手をマークするが、マークする相手が横などに動いたら、味方の選手にマークしてもらうのを「マークの受け渡し」という。とくにゾーンで守る場合は、受け渡しがうまくいかないと相手がフリーになってしまうため危険だ。
「ボールウォッチャー」にならないようにしたいところです
ボールの動きだけを目で追ってしまう人のことを指す。ボールと同時に、相手選手の動きをチェックしておかないと、簡単に裏を取られたりフリーにさせたりしまう危険がある。
「壁」に4人が並びました
相手のフリーキックのとき、ゴールを守るために守備側の選手がキッカーとキーパーの間に並ぶことを「壁」と呼ぶ。フリーキックの地点から9.15メートル以上離れて、壁を作らなくてはいけない。
「中盤が間延び」していますね
チームの守備をする選手と前線の選手の間隔が開いてしまうことを指す。ここにスペースができてしまうと、相手にボールを自由に持たれてしまう危険性がある。この状態は試合の終盤で選手が疲れてくると発生しやすい。逆の意味で「中盤をコンパクトに保つ」という表現で守備も攻撃もしやすい状態を指す言葉がある。
「シミュレーション」を取られてしまいました
実際にはファウルを受けていないのに、フリーキックやペナルティキックをもらうためにわざと倒れ、審判を欺こうとする行為。これはイエローカードの対象となる。
「ワンタッチプレー」に相手がついてこられません
パスを受けたときにトラップをせず、すぐに味方にパスを出したりシュートをすることを指す。ダイレクトプレーともいう。ボールが速く動くことで相手はパスカットやシュートブロックをしにくくなる。
この選手は「オフサイドポジション」にいます
オフサイドの反則をとられる位置に選手がいること。オフサイドの判断は、原則的に副審が行い、持っている旗を上げて主審に示す。オフサイドポジションにいるだけではオフサイドにならず、そこでプレーに関与したかどうかがポイントとなる。
ここは「ニアに飛び込みたい」ところ!
ボールのある位置から見て、近いほうを「ニア」、遠いほうを「ファー」という。たとえば、ボールに近いほうのゴールポストをニアポスト、遠いほうをファーポスト、ボールに近いほうのサイドをニアサイド、遠いほうのサイドをファーサイドと呼ぶ。
「前線からプレス」をかけています
守るときに自陣に下がって守るのではなく、なるべく相手のゴールに近い地点で守り、ボールを保持する選手にプレッシャーをかけることをいう。おもにフォワードに求められる役割だが、そこでボールを奪えれば、すぐに反撃に移れるメリットがある。
主審は「アドバンテージ」を見ています
ファウルに相当する行為があったとしても、そのままプレーを続けたほうがファウルを受けた側に有利となるようなときは、あえて主審はプレーを止めないことがある。これを「アドバンテージ」という(「流す」も同意味)。そのファウルが警告にあたるときは、プレーが止まった後でイエローカードを出す。
この対戦は「スコアレスドロー」で終わりました
0-0の引き分けで試合が終了することをいう。相手を完封すること(つまりO点に抑えること)は、「クリーンシート」と呼ばれている。
きれいな「ワンツー」が決まりました
「ワンツーパス」の省略。味方へパスを出したあと、すばやく前方に動いて、再び味方からリターンパスをもらうこと。ワンツーによって、相手選手のマークを外すことができる。サッカーでもっとも基本的なパスだが、もっとも効果のあるパスでもあるのだ。
サイドで「数的優位」を作りたいですね
ボールを持っている選手の周囲に、相手選手よりも味方選手のほうが多くいる状態が「数的優位」の状態。さまざまな局面で数的優位を作ることができれば、こちらのペースで試合を進めることができるし、攻撃されるリスクを減らすことができる。
「くさび」のパスが入りましたね
相手ゴールの近くにいる味方の選手に、縦にパスを入れることをいう。くさびのパスが入ると、相手選手はパスの受け手に寄ってくるので、味方の選手をフリーにしやすく、次の攻撃に結びつけやすい。守備の壁をこじ開けるイメージで使われる。
「アディショナルタイム」は3分です!
ファウルによる中断や選手負傷の治療、選手交代などによってプレー時間が浪費された場合、主審の判断によってその分の時間を前・後半でそれぞれ追加できる。その時間を「アディショナルタイム」という。3分と表示された場合は、3分~3分59秒までがアディショナルタイム。尚、ロスタイムと同じ意味だ。
このチームは「サイド攻撃」が得意ですね!
ピッチのサイドを起点に攻撃を仕掛けることを指す。サイドで数的優位を作ったりオーバーラップをかけることで相手陣営の深くまで侵入し、そこからクロスやパスを使って得点に結びつける攻撃戦術。正面よりもサイドから来たボールに対処するのは難しいのだ。
ゴールキーパーがみごとな「セービング」を見せました!
ゴールキーパーが相手選手のシュートやフリーキックなどをキャッチしたり、はじいたりすること。絶体絶命のピンチでセービングすることを「ビッグセーブ」「スーパーセーブ」と呼ぶこともある。
世界が驚嘆する川島永嗣のスーパーセーブ集
すばらしい「ポストプレー」ですね!
おもにフォワードの選手が行うプレーの一種。相手ゴールに近い場所で相手選手を背中にしてパスを受けてそのボールをキープし、フリーになっている味方の選手にパスを出すこと。ポストプレーによって攻撃の起点を作ることができる。
それでは前半の「スタッツ」を見てみましょう!
「スタティスティックス」の省略形。統計やデーターという意味。シュートやコーナーキック、フリーキック、ファウル、イエローカード、レッドカードなどの数、ボール支配率などの数値がハーフタイムや試合後に表示される。
大きく「サイドチェンジ」しました!
タッチライン近くでボールを持った選手が、反対側のタッチライン近くにいる味方の選手にパスを出すこと。ボールを持っている選手に相手が寄ってくるため、守備が手薄になっている反対のサイドにパスがつながれば、攻撃しやすくなる。
「ボール支配率」が圧倒的ですね~!
チームがボールを保持している割合を「ボール支配率」という。ボール支配率が高ければそれだけ試合を優位に進めることができるが、必ずしも勝利に結びつくわけではない。「ボールポゼッション」ともいう。
「スルーパス」が通った、これはチャンス!
相手のディフェンダーの間を通して味方にパスを送ることをいう。成功すると相手にマークされない状態でパスを受けられるので決定的なチャンスに結びつきやすい。中田英寿が得意としたパスで、キラーパスとも呼ばれている。
中田英寿のキラーパス集動画
「カウンター攻撃」に移りました!!
攻め込まれているときに、相手ボールを奪って、すばやく反撃に転じることをいう。相手陣内の守備が手薄になっているので、カウンターが成功すれば得点に結びつきやすい。
「バイタルエリア」をどう攻めるかですね~!
バイタルとは、「重大な」「致命的な」という意味。一般的には、ペナルティエリアの近くをさし、ちょうどミッドフィールダーとディフェンダーの間にあたる。ここでパスをつないだり、ドリプルで仕掛けることができれば、大きな得点チャンスが生まれる。「バイタルソーン」とも呼ぶ。
ディフェンスの「裏を突く動き」がほしいですね!
相手ディフェンダーの背後に走り込むこと。味方からのパスのタイミングに合わせて、オフサイドにならないようにこのスペースにうまく走り込めれば、決定的な得点チャンスが生まれる。駆け引きともいう。
いかがだったろうか。あなたもこの記事を参考にサッカー中継を見ながら試合終盤でボソッと「中盤が間延びしてるんだよな~」といえば皆の見る目が変わること請け合い(かも…)。
LEAVE A REPLY