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デング熱の症状・致死率は?70年ぶりの国内感染はどのように起こったのか

デング熱の症状・致死率は?70年ぶりの国内感染はどのように起こったのか

デング熱の症状・致死率は?
2014年9月5日までにデング熱に感染した可能性が高いとみられている患者が12の都道府県であわせて67人に増えた。

代々木公園と隣接している明治神宮や、東京・新宿区の新宿中央公園でもデング熱に感染した患者が発生したことから、都内を中心に拡大が懸念されている。
代々木公園では蚊の駆除作業が行われている。(公園の一部立入禁止は継続中)

(C)ANNnews
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海外への渡航歴が無いのに何故デング熱に感染したのか

デング熱は日本でも毎年200人程度の感染が報告されているが、いずれも海外渡航中に感染したケースだ。

国内でのデング熱感染は1940年代に流行したが以降は報告がなく、今回70年ぶりだ。

海外への渡航歴はないという3人は、いったいどうやってデング熱に感染したのだろうか。

デング熱が国内に輸入され感染

デング熱はデングウイルスに感染した蚊に人が刺されることで感染する。

今回のケースは、海外でデングウイルスを持つ蚊(ネッタイシマカなど)に刺され感染した人がその後日本に入国、ウイルスの潜伏期に日本国内に生息する別のヒトスジシマカに刺され、ウイルスが蚊に移る。

今回感染した3人は、いずれもこの移動したデングウイルスを持ったヒトスジシマカに刺され感染したと考えられている。

ネッタイシマカはヤブカの仲間で、黄熱病やデング熱を媒介する危険な蚊として知られている。

この蚊は足の周りに白いストライプが入っていて、背中には十字架模様がある。そして口先を体のほうへ曲げて休む習性がある。

デングウイルスを媒介したヒトスジシマカは青森以南であればどこでも生息している、5月中旬~10月下旬まで活動している蚊だ。

国内で発症したデング熱の感染経路。 (C)ANNnews
国内で発症したデング熱の感染経路。
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デング熱の症状

デング熱は東南アジアや中南米で流行している病気だ。

ウイルスを持つ蚊に刺されると感染後2~15日で激しい頭痛が襲う。突然の高熱で発症することが多く、インフルエンザにかかったような節々が痛くなる症状がある。

頭痛、腰痛、筋肉痛などが主な症状として現れる。

デング熱の症状
デング熱の症状。
(C)ANN news

死亡に至る重症型デング熱もあるが致死率は1%以下

入院が必要な重症型のデング熱も存在し、世界で毎年50万人発生していると推計されており、その大部分が小児だ。

重症型のデング熱患者の約2.5%が死亡するとされているが、現在では適切に早期に治療を施せば1%以下に致死率を抑えることが可能だ。

重症型のデング熱は、血漿漏出、体液貯留、呼吸促迫、重度の出血、臓器不全などの致死的な症状を併発する可能性がある。

危篤状態の24~48時間後に死亡するケースがあり、合併症の発症リスクを避けるために適切な医学的治療が必要だ。

デング熱の治療と予防

デング熱の予防法は確立されておらず、ワクチンで予防することはまだできない。

治療法としてもウイルスを殺す薬はまだない状態だが、多くの場合自然に良くなる病気だ。

また、特効薬も存在しないため、対症療法で治癒を待つのが基本だ。

多くがインフルエンザに似たような症状を経た後、完治するといわれるデング熱。正しい知識をつけておき、偏見が起こらないように気をつけたい。

デング熱
デング熱は中南米や東南アジアで流行する病気だ。
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